SDGs:牧畜活動の循環型農業を支援します

生命環境化学科(環境物質化学研究室)の本郷照久教授の研究グループは、牧畜の地産地消を目指す地元深谷企業のコンソーシアム活動に参画し、循環型農業を推進するための共同研究を開始します。

循環型農業を推進する際に、牧畜農業の牛ふんによる堆肥製造時の悪臭問題があります。共同研究では、その臭気成分を定性・定量的に分析して臭いの原因物質を解明することや、悪臭の低減策を探索しながら臭気成分に効果的な吸着剤を農業廃棄物から作製することを目指します。また、メタン発酵残渣の成分を分析して牛ふん堆肥に適した植物の探求、成分調整(チッソN、リン酸P、カリK)による差別化と付加価値化を目指します。さらに将来的には牛糞の積極的な活用として、メタン発酵によるエネルギー生産(発電)や発電されたエネルギーの貯蔵(バッテリー)の利用が期待されます。

(本郷教授のコメント)
埼玉工業大学のある深谷市は“深谷ねぎ”で有名ですが、“ブロッコリー”や“きゅうり”など他の野菜の生産も非常に盛んで、野菜全体の産出額が全国6位の一大生産地域です。一方で、深谷市は武州和牛などの畜産業も盛んな地域であり、家畜排せつ物の処理が問題になっていました。この家畜排せつ物から堆肥やエネルギーをつくり、これらを農業生産に利用するといった、深谷発の新規循環型農業の確立に向けて頑張っていきたいと思います。

本件のプレスリリースの詳細は、こちらをご覧下さい

〇環境物質化学研究室
物質化学の知恵や技術を使って、SDGsの達成を目指した研究を行っています。持続可能な社会を実現するためには、解決しなければならない様々な問題を抱えています。その中でも、地球温暖化問題、環境汚染問題、廃棄物・再生資源問題、エネルギー問題の解決に取り組んでいます。
環境物質化学研究室HP:https://hongolab.wordpress.com/

 

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